健康コラム

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ぜんそく発作に気を付けて

「喘息」とは!

喘息とは、発作性にゼイゼイやヒューヒュー(喘鳴)・息が苦しい(呼吸困難)・胸が苦しい・咳がひどい、などが繰り返しみられる病気です。
症状は自然に、もしくは治療により軽快・消失します。喘息は空気の通り道である気管支の病気です。

「喘息」の原因は!

4-喘息喘息発作を起こしている気管支は「気管支平滑筋の収縮」「粘膜の浮腫」「分泌物の増加」などの変化が起こっていると考えられています。実際これらの反応は同時に、気管支の至る所で起こっているはずです。これらの変化は正常の方でも観察することがあります。外界の変化(気温や気圧など)、日内変動や異物の吸入や感染を起こしたときなど、生体の防御反応として観察されます。喘息の患者さんはこれらの反応がわずかな刺激で、激しく起こる特徴が有り、このわずかな刺激で起こすことを「気道過敏性の亢進」といわれ、これが喘息の本体です。

こうした発作が治まれば、生理学的にみると肺機能は正常に戻るので、喘息は「発作性の疾患」と長い間定義されていました。これは研究が進むに連れ間違っていることが明らかになってきました。

「喘息」と統計!

喘息の小児患者は日本全国を平均すると20人に1人(未就学時.中学生)とされ、男子と女子では1・5対1と男子に多く、都会化の地区でかつ南日本ほど喘息のお子さんの割合が高くなっています。

医学的に明確でないが、大気汚染が原因の一つだという事は疫学的には否定できない事実ではあります。国の制度はSO2の削減に力を入れてきて救済制度もその事に基づいてありました。今の大気汚染の主流はNO2、SPMそしてさらにPM2・5に変わってきています。

この事は工場の煙突の大気汚染よりも自動車による大気汚染が進んでいる事を表しています。全国の小学生の喘息患者率1・8%に対して神奈川県9%と高い数値がでています。

▽「喘息」治療は続けましょう

喘息は糖尿病や高血圧と同じく慢性の疾患で、厳密には完治しないと言われています。しかし、正しい治療を行うことによって、コントロールすることができ、健康な人と何ら変わりのない日々を過ごすことができます。

一番気をつけなければいけないことは、「喘息が治った」と思いこみ、主治医の了解を得ないで、患者さんが勝手に処方された薬を止めてしまうことです。
特に、発病初期の不十分な治療は、その後の経過を悪化させてしまいます。医師を信頼し、指示通りに薬を飲むことが喘息治療の最大のポイントといえます。

「暮らしとからだ」第596号(2013年10月1日)より

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