健康コラム
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花粉症 ―あなたにできること―
汐田総合病院耳鼻科医師 塩野 久子
今年の花粉量は多い
昨年は夏の気温が高く日照時間も長かったため、今年のスギ・ヒノキ花粉量は少なかった昨年の3倍、平年の2倍、飛び始めは2月中旬と予想されています。
残念ながら昨年よりつらい季節になりそうなので、自分で出来る方法も取り入れていきましょう。
初期治療は
花粉が飛ぶ2週間ほど前か、鼻づまり・鼻水・くしゃみ・目のかゆみなどの症状が出始めたら、薬を続けて症状を軽くする治療です。自己判断で中止すると効果がでないこともあります。また、鼻づまりの強い方は手術で症状を軽減できることがあります。
吸い込まない!持込まない!対策
- 風邪・お酒・タバコに気をつけ、体調管理が基本
- 外出時は、帽子、めがね、マスク、表面のさらさらした上着を着用
とくに花粉量が多くなる午後は要注意です。花粉専用マスクがないときはぬれガーゼ1枚はさんだガーゼマスクでも効果があります。 - 帰宅時は、入り口で全身の花粉を払落し、洗顔・うがい・手洗い・洗眼
ズボンやスカートの裾も花粉の多い場所です。花粉症でない人や散歩後のペットも花粉を落しましょう。 - 室内に花粉を入れない工夫
花粉付着のため、洗濯物・布団の外干しは勧められません。
窓やドアは閉め、換気時はレースのカーテンを閉めた上10cmほどの開窓にとどめましょう。こまめに掃除し、拭き掃除や空気清浄機も効果的です。
目・鼻洗い
塩を加えた30度程度のぬるま湯(水500mlに塩小さじ1杯弱)で目や鼻を洗浄します。試して調子が悪いなら、中止しましょう。
温熱療法
鼻から蒸気を吸入する鼻づまりに効果的な方法です。専用機器もありますが、入浴時に湯船からの蒸気を吸入したり、温めたタオルを鼻に当てても効果があります。
目の冷却
冷水でしぼったタオルをまぶたに当てると、目の充血・かゆみが和らぎます。
市販薬の利用
薬局の薬剤師と相談し、市販薬を使用する方法もあります。妊娠中や疑いのある方、授乳中の方、市販薬の効果がない方は、受診しましょう。