健康コラム
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虚血性心疾患の診断について
うしおだ診療所所長 長浜 政博
症状は
典型的には胸の絞られるような痛みが労作時に数分から10分程度続くのが狭心症の特徴です。
安静時に起きたり繰り返し起きたり長く続くようなら心筋梗塞の前触れと考えます。
心筋梗塞は痛みがひどく、冷や汗を伴ったり時間も長いのが特徴です。
ただ典型的な症状でないことや痛みのないこともあり注意が必要です。
心電図は
心筋梗塞の場合急性期から慢性期に至るまで特徴的な変化が現れることが多いので血液検査と合わせて診断が比較的容易です。
狭心症では発作時でないと心電図に変化がありません。これを補うため負荷心電図が用いられます。運動することで心筋虚血を人工的に作りその時の心電図変化で診断します。
これを応用したものでラヂオアイソトープを注射して行うものもあります。またホルター心電図(24時間携帯型心電計)で日常生活の中で虚血が起きたときの変化をとらえる方法もあります。
超音波図(エコー)は
心臓の大きさ、壁の動き、弁の機能など様々な情報をエコーがもたらしてくれます。
梗塞部位は心筋が壊死をおこし動きが低下します。したがって梗塞の広がりや残された心機能の評価ができます。
冠動脈CTは
最近よくおこなわれるようになりました。造影剤を点滴し冠動脈をそれで染めて写します。
狭くなっている部位や程度がわかります。
ただCT装置の性能がよくかつそのための機能が付いたものでなければならないためどのCTでもできるわけではないことがネックですが外来でできることが利点です。
心臓カテーテルは
足や腕の動脈からチューブ状のカテーテルを冠動脈の入り口にいれそこから造影剤を注入しいろいろの方向からレントゲンで撮影する検査です。
CTより精密に狭窄の部位、程度を診断でき重症度や治療の方針を立てるのに重要な役割を果たします。