院長あいさつ-新しい年が希望の年になりますように()
新しい年が希望の年になりますように(2025年1月14日)
2025年は2024年末から続くインフルエンザの猛威であけました。横浜市医療局健康安全課の発表によると、定点あたりの患者報告数は12月中旬(第50週18.91)には流行注意報の発令基準(10.00)を上回り、第51週には43.15と、流行警報の発令基準(30.00)を上回りました。ちょうど年末年始で医療機関が休みに入る期間に流行のピークが来たため、各区医師会休日診療所や救急告示病院などは発熱患者で大騒ぎの事態になりました。12月最終週、52週の定点あたり患者報告数は60,35にも及びました。全国でのデータも1999年以降過去最高となりました。
当院は日々の内科外来や救急外来での診療に加え、毎年恒例となった12月31日の特別外来、1月4日からリニューアルオープンしたうしおだ在宅クリニックでの発熱診療に取り組みました。救急告示病院という性格上、救急車搬送や入院を要する方も多く受け入れました。新型コロナ感染症の経験を活かし、目一杯の奮闘をしましたが、職員配置、薬剤不足などに課題があったことは否めません。地域住民への医療提供体制を考えるとき、発熱したと言うだけで診療にたどり着けないような状況は二度と作りたくありません。しかし、柔軟に職員の確保ができる診療報酬や補助金などの経済基盤、必要な薬剤を処方できる薬剤の流通状況など、整備すべき事があり、これは一医療機関だけの努力ではどうなるものでもありません。状況の改善に向けて、他の医療機関とともに声を上げていきたいと思います。
2025年は団塊の世代が後期高齢者になる年で、日本の超高齢社会を考える上での節目の年と言われてきました。新しい年が老若男女を問わず、希望の年になりますように、地域医療、地域包括ケアを守る立場で、職員とともに奮闘したいと思います。