院長あいさつ-新型コロナ5類移行から一年()
新型コロナ5類移行から一年(2024年05月14日)
2023年5月8日に新型コロナウイルス感染症の位置づけが感染法上5類に移行し、ちょうど1年がたちました。2020年、年明け早々に日本で初の新型コロナウイルス感染症が確認されてから約3年4ヶ月を経て、昨年やっと5類になったことで、私たちの医療や暮らしも少しずつ平常を取り戻してきたかのように思います。今年の4月1日からは医療提供体制上の特例や公費支援も終了し、新型コロナウイルス感染症も数多くある感染症の中の一つと位置づけられました。しかし、ウイルスは消滅したわけではなく、他のウイルスも含めた感染症対策として、感染症の疑いがある方の外来受診時の待合をわける、院内では職員は必ずサージカルマスクを着用し、患者・利用者・関係者にもマスク着用もお願いするなどの基本的な感染対策は継続します。また院内感染の発生を予防するため、数々の対策は継続して参ります。当院ご利用の際は、これらのことをご理解頂き、ご協力頂きますようお願いします。
さて、今年の4月1日から始まった事がもう一つあります。「医師の働き方改革」です。これは他職種が2019年4月1日から始まったのに遅れること5年、間に新型コロナウイルス感染症をはさみ、2024年4月1日から暫定的な特例水準ももうけながらの出発となりました。当院でも医師の働き方を見直す必要があり、業務はできるだけ、時間内に終わらせる必要があります。外来においては夜間診療は木曜日のみとし、火曜日は終了させて頂きました。入院中の方の病状説明などは極力、診療時間内にお願いしています。医療法や医師法等関連法が許す範囲で、これまで医師がしていた仕事を看護師や薬剤師などの他職種が行うことがありますが、ご理解をお願いします。医師の働き方を考えるとき、果たして今の医師数が足りているのかという根本的な課題にも直面します。医師の働き方を変える課題と地域医療を存続させる課題の両立に苦心しながら、日本の医療提供体制のあり方を問い直したいと思います。