健康コラム
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首や腰の痛み、手足のしびれをともなう、背骨の病気
脳神経外科 山内達也医師
「肩がこる」、「腰が痛い」、「手・足がしびれる」などといった症状は、ほとんどの方が一度は経験したことがあるのではないかと思います。このような症状で病院を訪れる方のほとんどは心配な病気ではないのですが、一割程度の方に、専門的な治療が必要な病気が隠れていると言われています。
背骨の病気の原因は
原因としては脳の病気、末梢の神経の病気などいろいろ考えられるのですが、その中でも背骨の病気であることが多いようです。背骨の病気は頚椎(首)か腰椎に生じることが多く、骨そのものが変形する場合と、椎間板という骨と骨のあいだにあるクッションが飛び出して、神経を障害する場合があるのですが、いずれにせよほとんどの場合、頚部もしくは腰の痛みと手や足のしびれや痛みを伴います。
該当する症状がみられたら
下に自己診断の方法をお示しします。該当する症状がみられた場合は専門の医師に診てもらうことをおすすめします。当院におかかりになる場合はまず整形外科、神経内科、脳神経外科のいずれかの窓口へお気軽にご相談ください。
ほとんどの場合は薬や注射、リハビリなどの治療で治りますので心配はありません。しかしながら一部の方が手術でなければ治らないこともあります。手術が必要な場合は、当院では主に脊髄外科と脳神経外科の専門医が治療をおこなっています。
頚椎(首)の病気の自己診断法
□ 首を動かすと手足のしびれや痛みが強くなる
□ 肩や手、腕の痛みが続き、夜寝ているときに特に強い。
□ 足がもつれて、転びやすい
□ お箸を使う、ボタンをかけるなどの細かい動作がやりにくい。
以上のいずれかに相当する場合は頚椎(首)の病気の可能性があります。
腰椎の病気の自己診断法
□ 歩いているとだんだん足に力が入らなくなって立ち止まってしまう
□ 腰や足の痛みが続き、夜寝ているときに特に強い
□ 立ちあがって腰をそらしたまま、左右どちらかに上体を傾けると足が痛くなる
□ スリッパがすぐに脱げてしまう
以上のいずれかに相当する場合は腰の病気の可能性があります。
「暮らしとからだ」第542号(2009年4月1日付)