健康コラム
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高血圧のはなし(2)
汐田総合病院内科 加藤崇之医師
高血圧症の食事療法
日本人は欧米に比べ食塩摂取量が高く、一日平均食塩摂取量は約13.5gであり、日本高血圧学会ガイドライン2004が推奨する6gからはほど遠いところにあります。日本人の高血圧症の約7割は食塩過剰によって生じていますので、食塩制限は高血圧治療の基本であります。
食塩を減らす工夫としては以下のものが挙げられます。
① 加工食品は控える
② 汁物は具だくさんにして1日1杯まで
汁物はお椀1杯で約2gの塩分が含まれます。具だくさんにするとその分汁物が減るので食塩を減らすことが出来ます。
③ 麺類のつゆは残す
うどん、そば、ラーメン等の麺類のつゆには、一杯で約4~6gの塩分が含まれます。
④ 醤油は減塩醤油を使う
⑤ かけ醤油より、つけ醤油を使う
⑥ 外食はなるべく控える
⑦ 酢、ゆず、レモンなどの酸味を利用する。
煮物より酢の物にすると食塩を減らすが出来ます。
⑧ 香辛料(わさび、唐辛子など)や天然のうま味のある材料(昆布、鰹節、椎茸、ごま油など)を使う
またカリウムは血圧を下げる効果がありますので腎臓に障害のないかぎり、カリウムは常に多めにとった方がよいと思われます。
・カリウムの多いもの
果物:バナナ、メロン、アボカド、りんご
野菜:いも類、トマト、ほうれん草、大豆
同様にカルシウムやマグネシウムにも血圧を下げる効果がありますので、これらをバランスよく摂取することが重要であります。
・カルシウムの多いもの… 小魚、牛乳、チーズ、こまつ菜
・マグネシウムの多いもの…玄米、ひじき、きな粉、ナッツ類、ごぼう)
「暮らしとからだ」2006年6月号