健康コラム
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災害時でも行える「嚥下体操」
汐田総合病院 言語聴覚士 佐藤花菜
大規模な災害が発生して避難所生活が長引くと、高齢者の中で肺炎が増加します。この肺炎の多くは、口の中の細菌が唾液や食物と一緒に肺に流れ込んで炎症を起こす「誤嚥性肺炎」であると考えられています。長期にわたる避難所生活によって、体力の低下が起こり、誤嚥しやすいということが原因の1つです。
今回は、食事前に行うことで嚥下(飲み込み)がスムーズになる嚥下体操をご紹介します。
資料:藤島式嚥下体操セット(一部抜粋)
この体操は道具を使わずに行えるので、災害時の生活でも簡単に行うことができます。口周りを動かすことで唾液もよく出るようになるため、飲み込みやすくなる効果があります。毎食の食事前に、無理のない範囲で毎日行うことが大切です。