健康コラム
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振り返ろう!健康寿命
リハビリテーション課 作業療法士 小椋 梨絵
1年前に健康寿命についてお話しましたが、もう一度振り返ってみましょう。
世界一の長寿国である日本の平均寿命は男性が80歳。女性が86歳です。健康寿命とは怪我・認知症・寝たきりなど介護が必要な状態になることなく、健康で自立して暮らすことができる期間のことです。
「健康寿命」=「平均寿命」-「介護などが必要な期間」つまり、平均寿命=健康寿命が理想的です。
健康寿命を縮める3つの大敵
- ロコモティブ症候群:骨や筋肉、関節などの衰えや障害によって、「立つ」「歩く」といった動作が難しくなり、介護が必要な状態やそのリスクが高い状態。
- メタボリック症候群:内臓に脂肪がたまる事に加え、高血糖、高血圧、脂質異常を2つ以上持った状態。
- 認知症:最も多いのは、脳神経細胞がゆっくり死んでいく「変性疾患」でアルツハイマー病はこれにあたります。次に多いのは脳動脈疾患が原因の脳血管認知症です。
これらの原因のひとつに加齢による筋肉の減少(サルコペニア)があります
筋肉の減少が負のサイクルをまねき、身体状況の悪化はメタボリック症候群やロコモティブ症候群などを発症した末に、寝たきりとなるリスクを高めます。
筋力トレーニングと有酸素運動で体力の低下と認知機能低下を予防
筋力トレーニングは、転倒による怪我の防止や若々しい身体を維持する効果があります。ウォーキングなどの有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせることで認知機能の低下を防ぐ上で大きな効果があることが分かりました。健康寿命延伸のためには、この二つの運動を組み合わせて行うことが重要なポイントになります。
《簡単に出来る筋力訓練》ますます元気体操
①「1,2.3,4」と数えながら右足の膝を伸ばす
②「ますます元気」と声に出す
③「5,6,7,8」と数えながら、元の姿勢に戻す
④疲労感を目安に5~10回繰り返す
※左側も同様に
①「1,2.3,4」と数えながら右足を上に持ち上げる
②「ますます元気」と声に出す
③「5,6,7,8」と数えながら、元の姿勢に戻す
④疲労感を目安に5~10回繰り返す
※左側も同様に
①「1,2.3,4」と数えながら両足のかかとを上げて、つま先立ちになる
②「ますます元気」と声に出す
③「5,6,7,8」と数えながら、元の姿勢に戻す
④疲労感を目安に5~10回繰り返す