健康コラム
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口も健康に!「あいうべ体操」
言語聴覚士 下本 真里絵
ますます高齢化の進む現在、死亡原因として増えているのが「肺炎」です。肺炎の中でも多い「誤嚥性肺炎」はご存知でしょうか。これは、細菌が唾液や胃液と共に肺に流れ込んで生じる肺炎で、老化や脳血管障害等により飲み込みの力が弱まることが原因で起こります。
今回は飲み込みの筋力を鍛える「あいうべ体操」を紹介します。
イラスト:歯科素材屋さん
方法は、
①「あー」と口角を張り、のどの奥が見えるくらい大きく開く
②「いー」と前歯が見え首に筋が浮くくらい横に開く
③「うー」とタコの口のように唇を突き出さす
④「べー」と舌先を下あごに伸ばすように出す
①~④を10回程度(1セット)行い、1日3セット以上を目標に、無理のない範囲で続けてください。
*顎関節症の人やあごを開けると痛む場合は、回数を減らすか、「いー」「うー」のみを繰り返す。
こんな方にもオススメ!
- 飲み込みの筋力を 鍛えたい高齢者
- いつも口が開いている子ども
- 小顔になりたい女性
この体操は、内科医の今井一彰医師が難病の治療に当たる中で、内服薬の量を減らすことなどを考え口腔内に注目したために考案されたものです。口呼吸を鼻呼吸にすることで、アレルギー性疾患やリウマチ等さまざまな病気の改善に効果が期待できると考えられています。
この「あいうべ体操」は短時間で簡単に行えますので、食事の前など生活の中に取り入れて、毎日継続することが大切です。